なぜ今NFTが話題になっているのか
最近「NFT」という言葉をよく耳にするけど一体なに??
NFTがなぜ話題になっているか解説します!
まず、NFT(Non-Fungible Token)とは偽造不可能なデジタルデータのことを指します。
本来、デジタルデータは簡単に複製や改ざんができるという特徴がありますが、ブロックチェーン技術を活用することで、改ざんしたりほかのもので代用したりできない唯一無二のデジタルデータを所有することが可能です。
デジタルデータはこれまで複製が可能だったから価値を付けることが難しかったけど、ブロックチェーン技術によって実質、複製/改ざんができないから価値が生まれて、高額で取引されるようになってるよ!
NFTが話題になった一つに以下の様な高額な取引が行われてるんだ!
Twitter創業者のジャック・ドーシー氏が、Twitter上で史上初となるツイートをNFTマーケットプレイスのValuableに出品し、約3億1640万円で取引される。
※この売り上げは、アフリカ地域支援の非営利団体GiveDirectlyに全額寄付したそうです。
3億?!!たった1つのtweetが?!
ここからはNFTについて掘り下げつつ、簡単に説明するね!
NFTとは?【結論】
- NFTの仕組みや特徴
- NFTがもたらす予測
- NFTの問題点
NFTの仕組み
NFTは、作成したデジタルデータをブロックチェーン上にアップロードすることで、誰でも利用することができます。
文章・画像・映像・音楽のような現実に存在するデータはすべて、数値に置き換えることでデジタルデータに変換することができるため、現実で作成したデータをすべてNFTとして取り扱うことが可能となっています。
これらのことから、NFT市場は多くのアーティストから注目を集めており、その市場規模を大きく拡大させています。
NFTの多くは、ブロックチェーンの一つであるイーサリアム(ETH)のERC-721という規格で発行され、イーサリアムで売買されます。ETHはERC-20という規格でつくられ、どれも同じ価値で代替可能(Fungible)であり、通貨の役割を持っています。
NFTの特徴
(1)非代替性
ブロックチェーンにより、デジタルデータに「唯一の価値」が証明される
(2)移動可能性
所有者は暗号資産と同様に、自身のNFTを自由に取引することが可能
(3)価値の可視化
マーケットプレイスに再販価格が表示されるなど、価値を簡単に把握することができる
(4)誰でも作成できる
誰でもNFTを作成し、市場に流通させることができる
(5)プログラマビリティ
さまざまな付加機能をデータ自体にプログラムできるため、「作者の手を離れても、流通時には作者に一部の収益が還元される」など新しい仕組みを構築できる
引用元:https://www.nomura.co.jp/el_borde/view/0053/
NFTがもたらす予測
現在、 NFT はアートやゲームに用いられることが主流です。しかし、上で紹介したように、 ジャック・ドーシー のツイートに3億円の値段が付けられるなど、あらゆるものが NFT の対象になる可能性があります。
【保有のみではなく使えるNFTヘ】
最近話題の「メタバース(インターネット上の仮想空間)」がさらにNFTの発展を加速させてくれるでしょう。
既にメタバース内で土地の購入(所有)やレンタル、アバター、家具、建物の売買が行われています。
メタバース内でインカムゲイン(保有することにより得られる利益)とキャピタルゲイン(手放すことにより得られる利益)の両方が実現可能です。
(※1)The Sandbox:世界で4000万DLを記録したモバイルゲームのブロックチェーン版。ユーザーはメタバースと呼ばれる仮想空間上にLAND(土地)を購入し、アートなどを売買できる。
「The Sandbox」については以下で詳しく解説してます!
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【初心者向け】The Sandbox(サンドボックス/SAND)とは?
続きを見る
何かが話題になるためのフェーズをわかりやすく解説している記事があったから抜粋して紹介するね!
NFTが話題になっていますが、実際にNFTを購入/販売した経験はないという人が大半なのが現実です。マーケティングの理論のひとつに「キャズム理論」というものがあります。
キャズム理論:新サービスなどが世に出たとき、技術やサービスを「受け入れやすい顧客(期市場)」と「受け入れにくい顧客(メインストリーム市場)」がおり、サービスが受け入れられるために超えなければならない障壁(キャズム=溝)を表したもの。
2020年までは仮想通貨やNFTというのは、全体からするとごくわずかなイノベーター層までにしか届いていませんでしたが、それが今年になって、アーリーアダプター層に広がりました。 アーリアダプター層というのは、人口全体の15%ほどを占める、次の流行を先取りするインフルエンサーのような人たちです。
この後に、全体の3割超を占める「アーリーマジョリティ層」に届けば、マス(過半数)がその技術を受け入れたことになります。
NFTは今、アーリーマジョリティ層に届く前にある「キャズム(溝)」を超える一歩手前の所に来ていると思っています。 とはいえ、利用者がまだマス層にまで広がっていないにも関わらず、市場規模がすでに非常に大きくなっており、マスアダプション(大規模な普及)された際のポテンシャルは計り知れない状態です。
引用元::https://www.businessinsider.jp/post-247797
NFTの問題点
①法整備が追い付いていない
ブロックチェーン技術に問題が起こって資産の価値を保てなくなったらどうするのか、などの問題が起こる可能性があります。
問題が法的なトラブルに発展した場合にさまざまな論争が巻き起こるでしょう。
②価値決定のプロセスが不明瞭
NFTの価値は売り手と買い手の合意によってのみ決まるため、価値が決定するまでのプロセスが不明瞭です。例えば、そのゲームで遊ぶ人にとっては非常に高価なアイテムである、人によっては価値が高いデジタルアートであるなどNFTの価値の決まり方はさまざまです。
そのため、不当に価値をつり上げるという行為も十分起こり得ます。不当に価値が上がったNFTを知らずに買ってしまう可能性もあるので、価値の確認は十分に注意を払って行う必要があるでしょう。
③盗品が取り扱われる可能性がある
盗品がNFTとして出回る可能性も十分あるため、注意が必要です。他人の作品を勝手にコピーする、まだNFT化されていない他人の作品を勝手にNFT化する、などということは可能です。
④マネーロンダリングに利用される
犯罪によって得たお金を一度別の形に変えて、警察の捜査の目をくぐりぬけることです。犯罪で得たお金でNFTを購入すれば後がつかないと考えられているため、マネーロンダリングに使われる可能性もあります。
犯罪に巻き込まれないように、本人確認が不十分なマーケットで購入しないことが重要です。
⑤物理的な所有ができない
NFTはデジタルデータなので、物理的に所有できません。パソコンなどを立ち上げて画面に映し出すことでしかNFTを鑑賞できないので、物理的に所有しているという意識は持てないでしょう。そのため、物理的に所有しないと価値を見出せないという人には売れません。
NFTの市場規模
投資銀行のジェフリーズ(Jefferies)が2022年1月18日に発表したアナリストノート
NFTの市場規模予測を2022年に350億ドル(約4兆円)以上、2025年に800億ドル(約9兆1000億円)以上に引き上げています。
一番大きいのが「コレクティブル」というものです。実際のNFTでいうと、「CryptoPunks(クリフトパンクス)」や「Meebits(ミービッツ)」など、いわゆるデジタルアートのようなもので、これが76パーセントを占めています。
NFT売買の過去の動向
【第3位】CryptoPunk #7523:11.75億円
【第2位】Human One:29億円
【第1位】Everydays—The First 5000 Days:75億円
※NFTの購入金額が高い順です。(2022/02/27現在)
第3位】CryptoPunk #7523:11.75億円
タイトル | CryptoPunk #7523 |
落札額 | 約11.75億円 |
落札マーケット | OpenSea |
作者 | CryptoPunks |
【第2位】Human One:29億円
タイトル | HUMAN ONE |
落札額 | 約29億円 |
落札マーケット | Christie’s |
作者 | Beeple |
【第1位】Everydays—The First 5000 Days:75億円
なぜこの作品が75億円という高額な価格で落札されたの。それは作者が「この作品こそ、世界で初めてのNFTアートである」と主張しているからです。
2021年2月16日に、Mike Winkelmann氏はこの作品を世界で初めてブロックチェーンで記録された作品であるとしてNFTマーケットに出品しました。この作品に描かれているアートの数々は、作者が数年間毎日描いた5000個もの作品をまとめたものであり、最初に描かれたのは2007年の5月1日とされています。
日付を根拠に、同氏は最初のNFTアートであることを主張していますが、そもそもNFTアートとデジタルアートとの境界性が若干曖昧であることなどから、この主張に関し現在は論争が繰り広げられているようです。
販売開始時の初値は1万円だったこの作品ですが、世界初のNFTアートという主張が話題を呼んだのかわずか2時間で入札価格が急激に上昇し、最終的に75億円で落札されました。
※落札者は世界最大のNFTファンドである「Metapurse」の創設者で、Metakovan(メタコヴァン)の名前で知られるVignesh Sundaresan氏です。
タイトル | Everydays—The First 5000 Days |
落札額 | 約75億円 |
落札マーケット | Christie’s |
作者 | Beeple |
NFTと暗号資産の関連性
NFTと仮想通貨(暗号資産)の違いは「代替可能かどうか」という点になります。
NFTは先述の通り、個別データに代替不可能な唯一無二の価値を付与することが可能です。一方で仮想通貨は、トークンごとに差別化はできないため、基本的に同質の価値になります。
NFTを取引するためには仮想通貨が必要であり、主にイーサリアム(ETH)を用いて取引されるケースが多いです。
イーサリアムを所持していればNFT銘柄を取引することが可能です。
NFTを利用して収益を得る方法
NFTの購入/販売を行うためにはNFTのマーケットプレイスを利用する必要があります。
昨今、様々なマーケットプレイスが誕生していますが、その中で「OpenSea」は、NFTマーケットプレイスの最大手です。
NFTの売買を行う際にこのOpenSeaを使っている方は非常に多く、今注目を集めているプラットフォームとなっています。
2021年8月には流通総額が約3650億円を達成し、前月比で10倍超の伸びを見せるなど今人気上昇中のマーケットプレイスです。
そんな話題のOpenSeaについては以下の記事で詳しく解説していますので、OpenSeaに興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
OpenSea(オープンシー)とは?始め方・使い方とガス代・NFTの出品方法を解説
記事URL(準備中)
NFTの将来性
2021年には、アート作品を始めとしてNFTに多くの方の注目が集まるようになりました。アート作品以外にもNIKEなど様々な企業がNFT事業を発表しています。
NFTの活用例と将来性から、業界別に考察していきます。
- ゲーム業界
- アート業界
- 不動産業界
- 金融業界
- 権利産業
- 医療業界
ゲーム業界
ゲーム内に登場するキャラクターや武器、防具などのアイテム、土地や建物をNFTトークン化して売買できるようになりました。
アート業界
NFTの誕生により、アート作品をデジタル保存できるようになり、唯一無二の存在として所持することができるようになりました。
またアート作品だけでなく、音楽やイラストも同様に、NFTの資産価値として将来性が期待されています。
不動産業界
資産売買の際に発生する面倒な手続きの簡略化
従来の不動産売買において、契約書や所有権証明などの手続きは、かなり手間がかかっていました。しかし、NFTの誕生により、ブロックチェーン技術が応用され不動産業界に革命を起こしつつあります。
面倒な所有権手続きをシンプルにできるところは、将来性を感じます。
金融業界
資産を借り入れる場合、従来ならば金融機関への担保として家や土地などが主流でした。しかし、NFTが誕生して以降、NFTを担保にしてローンや借り入れが可能となりました。
金融業界においても、NFTの技術は革命的であり、その将来性が期待されています。
会員権などの権利産業
アメリカ経済誌「Forbes」を例に説明すると、オンライン記事を読む際に広告を表示しない権利を付加したNFT会員権を販売しており、イーサリアム(ETH)で購入が可能です。
このように、NFTはチケット販売などの会員権にも応用できる将来性を秘めています。
医療業界
医療において、患者のカルテは重要な種類の1つですが、NFT化することで医療ミスを防止する役割を担います。例えば、患者Aのカルテから患者Bを診断するという医療ミスを防ぐことができます。
NFTによって、医療ミスのない体制が整った未来が近づいています。
【まとめ】NFTについて
- NFTは非代替性トークンの略で、その唯一性からデジタルアートに価値を付加することができる
- NFTは、ブロックチェーン上で取り引きするためセキュリティ体制が万全
- NFTは、取り引き時にあらゆる設定や条件をつけられるためとても便利
- NFTは主にイーサリアムブロックチェーンを利用するため、契約時にガス代が発生する
NFTは日常生活において重要な仕組みであり、将来性も期待されています。